2014年8月28日 お知らせ

米国ニューメキシコ州における日米スマートグリッド実証事業の終了について

米国ニューメキシコ州における日米スマートグリッド実証事業の終了について

 

 株式会社サイバーディフェンス研究所(以下、サイバーディフェンス研究所)は、経済産業省の補助により独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が行う「米国ニューメキシコ州における日米スマートグリッド実証」事業(以下、本実証事業)に参画し、担当した「サイバーセキュリティ及び情報通信技術の研究」を平成26年3月をもって無事終了しました。


 本実証事業は、新エネルギーの導入拡大や省エネルギーの推進に向け、国内では実証が困難な技術を検証してデータ・知見を得ること、また急速に進むスマートグリッド標準化活動へ参画することを目的とし、平成22年度よりNEDOと米国ニューメキシコ州政府、及び委託先の各日本企業が取り組んだ、日米共同プロジェクトです。


 サイバーディフェンス研究所は、ロスアラモス郡、及びアルバカーキ市の両実証サイトを対象とした全体総括研究において、「サイバーセキュリティ及び情報通信技術の研究」に参画しました。


 近年は、制御システム環境においても、コスト削減や利便性向上といった理由から、汎用的な情報通信機器やソフトウェアが多く導入されるようになり、情報通信システムにおいて見られるようなサイバー関連事案が発生するようになってきています。電力系統における制御技術と情報通信技術の融合であるスマートグリッドシステムも例外ではなく、適切なサイバーセキュリティ対策の導入が重要となります。


 サイバーディフェンス研究所は本研究の中で、スマートグリッドや制御システムにおいて想定される脅威・各種規格・ガイドライン等を調査・分析し、セキュリティ要件及び導入可能な対策技術を検討しました。さらに、想定される脅威に対応したセキュリティ試験方法を提案、実証システムを対象にセキュリティ試験を実施しました。セキュリティ試験を通して試験の妥当性を確認し、推奨される対策案を提案しました。


 セキュリティ対策は一度実施すれば完了するものではなく、サイバー脅威は日々進化しており、システムの環境変化により新たに作りこまれる脆弱性もあるため、システムのサイバーセキュリティ耐性については今後も継続的に注視が必要です。


 サイバーディフェンス研究所は本実証事業で得たノウハウに基づき、スマートグリッドシステムをはじめとする社会インフラ及びそれを支える制御システムにおけるサイバーセキュリティ耐性の向上に注力し、その課題の克服に取り組むことで、これからも社会に貢献していきます。

 

■本実証事業の終了について NEDOプレスリリース(平成26年6月11日)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100277.html
本件に関するお問い合わせ先
株式会社サイバーディフェンス研究所
担当:松尾
電話:03-3242-8700